東芝の決断を迫るNAND市況変化と米株バブル崩壊の兆し

 

615日の経営会議での東芝の決断が注目される。毎日のように、どこが有利だとか、どこと、どこが組むなどの報道があるが、しょせん、利害関係者のリークだろう。

 

それよりも、国連貿易開発会議(UNCTAD)が7日に発表した2016年の世界の海外M&Aの総額は8686億ドルと前年比18%増、多国籍企業によるM&Aが加速。世界的な金融緩和で資金調達が容易になったことなどを追い風。総額は1990年以降で3番目の規模。リーマン・ショック前の07年以来9年ぶりの高水準である。http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM07H0Q_X00C17A6FF1000/

 

今後、利上げでM&Aバブルが崩壊しつつあり、過度な買収金額の後は、ノレン減損の嵐だろう。東芝に高値を提示している陣営も、株価下落で、提示額が減り、キャッシュが出ない可能性もあろう。

そして、ついに、NANDが下落傾向。既に、DRAMは下落が続いている。あまりに高値が続いたため、価格弾性効果が大きい、SSD市場、データセンター向けで、需要を冷やしており、HDDが優位。少し下がれば、感応度は早いので、持ちなおそうが、半年程度は調整かもしれない。予想以上に早い。供給も増えており、3Dの歩留まりも改善、各社のキャパも増えている。

 

 

 

 

ゆえに、東芝の経営サイドは、即刻、1兆円以上をキャッシュで払ってくれるところを、優先すべきだろう。