デンソーがJOLEDに出資

 

日経新聞報道によると、デンソーがJOLEDに出資、出資比率は15%となり、JDIと並び、INCJに次ぐ株主となる。また、パナソニック、ソニー、住友化学、スクリーンなども50億円ずつ出資、計500億円はメドを付けたようだ。昨年秋にJOLED1000億円の増資を表明、残りの500億円は他の内外の部材メーカーや商社と交渉を続けているらしい。デンソーは、車載用のインパネや電子ミラーへの応用を考えるという。https://www.nikkei.com/article/DGXMZO28315060Z10C18A3MM8000/

 

 OLEDの専門家の中では、JOLEDの印刷技術には多くの問題点を指摘する人間が多いが、何故か、マスコミや経産省はじめ政府などに評価が高く、トップ以下のプレゼンや熱意によるものだろう。政府も、JDIは中国も含め、海外企業への売却も模索だが、JOLEDは技術流出阻止、国内勢で固めたいようだ。

 

 これは、大いに違和感がある。まず、政策的には、ハイテク分野は、国内だけで固まっている時代ではなく、海外とも積極的に連携すべきだ。そして、技術の視点からは、低コスト化の可能性がある印刷は将来、TVなど大型には機会があるが、車載など信頼性や寿命が重要な分野は難しいだろう。

 

印刷方式は寿命、色むら、PPI3大課題、さらに温度や製造面でヘッド目詰まりとベーク温度

 

 過去にも記したが、印刷技術は、寿命、色むら、PPIの三大課題がある。寿命は、RGB、特に、Bの寿命の短さ、色むらは、分子粒径等に不均一性による。高精細では、現在200はクリアしたというPPIもまだ不十分だろう。