オムロン1Q決算に見る景況変化と中長期戦略バランス

 

 726日開催の1Q決算説明会には参加できなかったが、HPで視聴、その後のスモールミーティングに参加、質疑もした。オムロンの説明会は、決算と中期的なトピックスで構成されるが、今回は、日戸CFOによる持続的な企業価値向上についてであった。ただ、説明会でも、スモールミーティングでも、景気変調と足元の業績についての質問が多かった。

 

業績は微妙

 

 1Qは、売上2098億円、GP877億円と増収増益だが、OP196億円は減益だった。SGASE増強やIT投資が1Qに集中し多く、R&Dも増加したため。

 

具体的には、オートメーションセンターを、この47月に9拠点増強し、26拠点に拡充、R&Dもロボティックス強化。セグメント別には、IABの減益が目立つが、これも、SE増強等がIAB中心であることによる。BLは引き続き赤字。

 

 通期は、米中摩擦など懸念はあり、1Qもスマホ関連は確かに悪く、足元の警戒感はあるが、想定内であり、不変、売上9000億円、OP930億円を維持。機械統計でPLCは悪化であり、懸念されるが、オムロンでは、堅調のようであり、全体的に斑模様との認識。

 

IABは斑模様だが悪くはない

 

 スモールミーティングで確認すると、IABの注力4業界、デジタル、クルマ、インフラ、食品で、デジタルはスマホが厳しくマイナスだが、それ以外は二桁増加。

 

クルマが堅調なのは、既存ではなく、EV化やADAS関連のようだ。

 

中期戦略

 

 今回、中期戦略として、R&D売上比率を7,5%に向上させる。IABHCBが中心。AIなど全社的なコーポレートラボは、売上比1%

 

ポートフォリオ改善

 今回、8月にIABの中で、レーザー加工部門をTOWAへの売却が開示されたが、これは、①コアとの距離感、②ROICによる判断とした。