フロント型とバック型

リーダー、あるいは、リーダーシップ、その分類には、過去、膨大な先行研究がある。代表的なものは、下記であろう。

 まず、PM理論であり、心理学者の三隅二不二氏らが提唱した、リーダーとリーダーシップは「P機能」と「M機能」の2つで構成されているという考え方だ。また、EQの提唱者ダニエル・ゴールマン氏は、リーダーシップを、ビジョン型、コーチ型、関係重視型、民主型、ペースセッター型、強制型、の6種類に分類した。さらに、アメリカの心理学者、クルト・レヴィンの研究によるとリーダーシップのスタイルは、専制型、民主型、放任型の3種類に分類できるとしている。

 ここでは、これらと異なる、行動様式による分類として、フロント型とバック型を提唱したい。フロント型は、自ら、単独行動も厭わず、動くタイプであり、歴史上の人物のイメージでは、秀吉、前半の信長、黒田官兵衛、坂本龍馬、などのイメージだ。バック型は、どんと構えて、大局を見るタイプであり、源頼朝、武田信玄、徳川家康、大山巌、といったところか。軍でも陸海空で異なろう。

 会社のトップというと、昔はフロント型のイメージが強かったが、実際は、トップ自ら、営業し交渉する例も極めて多いことを知った。