カテゴリ:2021年4~6月



30日 6月 2021
三菱電機で製品検査不祥事がまた発覚した。鉄道車両向け空調装置について30年以上も架空の検査データを顧客に報告していたようだ。取材に応じた日経記事にもあるように、歴史的に、トップと事業部門のパワーバランスに於いて、事業部門が強い上(下図)、殆どの事業がジャパンストライクゾーンにあることもあって堅調なポートフォリオであり、総合電機の中では、リストラも、M&Aもなく成長を続けてきた。更に誇り高き三菱グループの中でのガバナンスが効いていた。これらが、縦割り志向と内向き志向を生み、不祥事を生んだ可能がある。 「殿様」三菱電機、内向き志向が生む不祥事の連鎖: 日本経済新聞 (nikkei.com)  もちろん、同社だけでなく、多くの製造業に共通の問題もあろう。不正が30年以上も続いていたことも驚くが、それで何も問題が起きていなかったことは更に、驚きで、正に机上の空論ならぬ「机上の空検査」だったわけだ。
28日 6月 2021
去る5月28日に決算説明会が開催、オンラインで視聴した。プレゼンに先立ち、挨拶が栗原会長、プレゼンが大井社長。70年目の転進の中で、業績好調、武蔵村山の新工場建設、リガクとの提携、IDES社M&A等、攻めの布石も。 業績は今期最高益更新...
27日 6月 2021
注目された25日の東芝の株主総会は、永山議長再任など会社側提案が否決された形で終わった。綱川CEOが暫定議長、戦略委員会も、ファンド外国人が中心となった。...
27日 6月 2021
 25日の東芝の株主総会を前に、6月23日から6月25日にかけ、「東芝混迷~論点を聞く」として、小生も含め、米投資家のトビー氏、一橋大の江川雅子特任教授、ギブンズ弁護士、英投資家のソルター氏、早大の山本武彦名誉教授の計6名の関係者の意見が紹介された。 若林東京理科大学教授「東芝は株主と公明正大に対話を」: 日本経済新聞 (nikkei.com)...
20日 6月 2021
去る5月28日に、東芝テックの説明会がオンラインで開催され、視聴した。錦織氏は、昨年6月に、社長就任、テックのIR説明会は、初登場だが、いつも通り、IT屋らしいプレゼン、他に、リテールソリューション(以下、RS)担当の内山専務、ワークプレイスソリューション(以下、WS)担当の江口常務、CFOの井上常務。質疑は、マスコミも合同で数名から多数だが、マイクが敏感で、声が反響、紙を触る音が大きく、聞き取り辛かった。 流通業界のグローバルトップのソリューションパートナー  錦織社長のメッセージは、①2020年度上期赤字から構造改革の、下期は成果も出た、②ハードと保守から流通業界のグローバルトップのソリューションパートナー、具体的に30程度のPOCもあり、リテール業界のためのプラットフォーマを目指す、③プラットフォーマ「ELERA」構築、パートナーと連携し成長のため資金投入、を行う。 業績と中計  2020年度は売上4057億円、OP83億円、NP71億円。 2021年度は、売上4200億円、OP2100億円、NP110億円、ROIC10%以上、約1100人の削減による固定費90億円削減も奏功。 中計の2023年度は、売上4400億円、OP290億円(6.6%)、NP170億円、ROIC13%以上。 取り組みでは、ショールームが先進ソリューションラボで実績   RSの戦略 WSの戦略 東芝グループでのテックは、ソニーにおけるSCEの位置づけ、DX会社として変貌し、東芝も変える
20日 6月 2021
日経夕刊に「あすへの話題」というコラムがあり、多方面の方によるエッセーだが、自分のことは棚に上げて言うと、玉石混交、読者を馬鹿にしたような蘊蓄話もある。過去で、毎回、素晴らしいと思ったのは、日立の元社長だった川村氏くらいだ。それでも、参考になる話も多い。たまたま、先週は、「競争」に関して、前公正取引委員長の杉本氏、前法政大総長の田中氏が触れており、面白かった。 杉本氏は、「競争を否定する教育を受けた人は、他利性が低く、協力に否定的、互恵的でない、etc」という話を、引用元は不明だが、紹介しており、そこから、競争(コンペティション)が能力(コンピテンス)に繋がると結論づけており、共感した。
17日 6月 2021
バイデン米大統領は15日、米連邦取引委員会(FTC)の委員長に、米コロンビア大学准教授のリナ・カーン氏(Lina Khan)を指名した。委員の任期は2024年9月まで。32歳であり、米メディアによると、FTC委員、同委員長のいずれのポストでも最年少の就任。 氏は、イェール・ロー・ジャーナル誌の2017年1月号「アマゾンの競争政策におけるパラドックス(Amazon’s Antitrust...
16日 6月 2021
去る5月20日にエレコムの決算説明会がオンラインで開催された。3月16日に、創業者の葉田社長が、代表取締役会長へ、柴田常務が代表取締役社長となる人事が発表されており、葉田氏のメッセージも含め、注目され、関連する質問も多かった。今後もIRへコミットはするが、説明会の関与は不明。プレゼンは、これまで同様、経営については葉田氏、決算は田中氏。 業績...
16日 6月 2021
去る5月18日にGSユアサの決算説明会がオンラインで開催、村尾社長がプレゼン。この会社も、2004年の合併以前のGS、ユアサ夫々について、電池レポート執筆などを通じ、セルサイド時代から細々とフォロー、2005年のファンド時代からは、継続フォロー、工場見学なども参加してきたが、リチウムイオン電池など心配をよそに立派に成長してきたし、IR体制も、過去も良かったが、一層レベルアップした。 対等合併成功の要因は  多くの対等合併が失敗する中で、このGSユアサとコニカミノルタは、数少ない健闘例であり、どこかで、研究対象としてケーススタディが必要であろう。多くの合併会社が旧社名を残しながら、内部では、過去を引きずるが、この両社は、歴史もあり、旧社名を残しつつ、役員級であれ、一般社員であれ、旧所属が意識しにくい印象である点も面白い。 業績  2020年度は売上3865億円、OP248億円、NP115億円は上振れ、OPは過去最高更新。全セグメントで改善傾向。  2021年度は売上4300億円、OP250億円、NP130億円、と増収減益だが、前期はコロナ禍で出張など経費減の反動。 中長期とR&Dトピックス
15日 6月 2021
去る5月28日に、ソニーのIRデーにて、イメージング&センシングソリューション(以下、I&SS)分野のオンライン説明会があり、視聴した。プレゼンは、清水氏、質疑は高野CFOも参加。 中長期戦略...

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