経産省の半導体デジタル産業戦略とNEDOのポスト5G基金

「半導体・デジタル産業戦略」が公表された。「半導体・デジタル産業戦略」を取りまとめましたMETI/経済産業省)    半導体が中心に注目されているが、半導体だけでなく、デジタルインフラ、デジタル産業まで含んでいる。マスコミでも、注目され、自民党の「半導体戦略推進議員連盟」も発足するなど、喜ばしいことだ。この戦略について検討するため、3月に設置された「半導体・デジタル産業戦略検討会議」の有識者メンバーとしても参画、多少なりとも関わった者として、感慨深い。

各個別戦略も詳細で、今後の対応策として、半導体産業では、先端半導体製造技術の共同開発と生産能力確保、デジタル投資の加速と先端ロジック半導体の設計・開発の強化、グリーンイノベーション促進、国内半導体産業のポートフォリオとレジリエンス強靭化、デジタルインフラ産業では、データセンターの国内立地、新規拠点整備(最適配置)の促進、グリーンなデータセンターの構築、5GBeyond5Gなどの通信インフラ整備の推進等、次世代技術開発、デジタル産業では、クオリティクラウドの推進と市場創出、日本に根ざしてサービスを提供するデジタル産業の育成、クオリティクラウドの実現に向けた次世代技術開発、横断的取組して、省庁横断的、産学官連携の体制構築、産業政策への反映、グリーン政策やエネルギー政策との連携が掲げられている。

また、これにも関連して、NEDOは、マスコミでも注目された、TSMCが参画する後工程パッケージのR&Dなどについて、531日に公表している。「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業/先端半導体製造技術の開発(助成)」の採択事業者を決定しましたMETI/経済産業省)

この「半導体・デジタル産業戦略」は、本編32ページ、関連するプレゼン資料が豊富であり、HPに公表されているが、力作であり、かつ、過去の反省も踏まえ、冷静に現状を分析把握しつつも、大胆な提言も含め、未来志向のある実があるものだ。