公益R&Dは社会実装を重視、研究から実装メンテまでの一気通貫体制を

R&Dモデルは、リニアモデルのように、家電やPCのような、B2C的な大量生産/売切り/実装が簡単な(勝って電源付ければ動く)、事業サイクルが短くボリュームが大きく(経営重心マップで右上)、メンテナンスを必要としない技術を対象としていた。しかし、実際には、そういう例はむしろ少なく、実際は、半導体製造装置や巨大ITその他のように、B2B/売切りでなく、事業サイクル長くメンテ必要、実装が難しい技術は多い。生産技術もボリューム大きくないので、歩留まりの問題はないが、実装に伴う現場の様々な問題が難しい。これまで、両班思想ではないが、日本も、基礎研究は尊く難しいと見做し、故に大学や国が担い、生産技術や実装は馬鹿にして軽視、下に見る傾向がある(大河内記念賞は例外で生産技術を対象)。しかし、研究所では成功とされる技術成果を量産しコストを下げ、更に社会実装するところで大きな困難がある。このため、大学やJSTNEDOで成功とされた事例は、社会実装されず、普及していない例も多いし、ベンチャーとなるが厳しい。技術だけでなく、経営要素も含め社会実装普及することこそ難しく、民間も成功例は少なく、故に、新規事業ができない。