三菱電機の検査不正

今年、ある意味、一番残念だったのは、三菱電機の検査不正問題であり、80年代から行われ、組織的な大がかりなものであった。過去、三菱電機は総合電機の中で、社長の位置づけが象徴的なものであり、実績のある役員が必ずしもトップにはならず、その代り、役員に1億円級の報酬を支払う等、珍しいガバナンス体制であったが、それはそれで面白いやり方だと評価していた。原因は、事業部が強すぎ本社が弱い体制や企業文化であり、またしても、指名委員会等設置会社が機能しなかった。

去る1223日に三菱電機の品質不正問題について説明会が行われた。IRサイトで動画視聴できる。調査委員会とガバナンスレビュー委員会があり、後者が新旧役員の処分を決めるものであった。

 

ガバナンスレビュー委員会

委員長は有名な山口利昭弁護士だが、以前、大阪の弁護士の会合で電機業界やヘッジファンドについて、講演した時から知己となりユニークな方である。ブログも面白い。ビジネス法務の部屋 (way-nifty.com)

 

調査委員会

 

 調査委員会の報告書も興味深い。特に、原因を直接的なものと、真因に分けているところが、これまで小生も、新因、近因、真因、深因に分けて考えるなど主張してきたが、思考が似ており、面白い