中国で新工場か国内回帰か~村田と装置のケース

米中摩擦、対中規制、ゼロコロナ政策、サプライチェーン変革に加え、円安もあり、今後は、製造拠点は中国から国内回帰だと考えている。実際、装置では、対中規制もあり、Rapidusなど、半導体国内拠点整備政策もあり、新設が続いている。電子部品も同様だ。

ブイ・テクノロジーは、これまで、工場を持たないファブレスであったが、1115日に横須賀市に工場と研究所を新設。初の生産拠点。投資額は約20億円。フォトマスク検査装置を最大で月20台生産し、年240億円の売上げを見込む。国内半導体装置、増産ラッシュ ブイテクは脱ファブレス: 日本経済新聞 (nikkei.com)

KOKUSAI ELECTRIC(旧 日立国際から分離)も240億円を投じ砺波市に新工場を建設、17年の発足以来、投資規模は最大。成膜装置は、韓国と日本の2工場でフル稼働を続けるが出荷が追いつかず、24年の工場完成と既存工場の設備増強で生産能力を213月期比で約2倍に引き上げ。

 この他、CKDは既に小松市に、製造装置向け流体制御機器の新工場「北陸工場」に約30億円投資を決定。工場新設で2030年度までに機器部門の売上高を現在の1.5倍の900億円に引き上げ。

 電子部品でも、TDKは、過去最大規模の約500億円を投じ岩手県に新たな製造棟を設ける。太陽誘電も群馬県に新工場を建設、23年に稼働開始を見込む。京セラは150億円を投じて24年までに鹿児島県に新棟を設け、生産能力を2割引き上げる。

 

この中で、真逆なのが、村田製作所だ。中国江蘇省の工場に、過去最大規模の約450億円を投じ、新設。MLCC部材を増産する。スマホは足元、厳しいがが、中長期ではEV5G対応スマホが普及を期待するようだ。