理科大MOTでは、変化の時代に対応できるCXOや起業家が生まれるために、考える力、生きる力を身につけるカリキュラム構成となっており、演習や討論を重視、グラデュエーションペーパーでは、自身が、具体から一般解的な仮説を設定、検証し、特別解にするという、抽象化と具体化のプロセスを通して、総仕上げとなる、という手の込んだ教育を行っている。これが、企業からも一定の評価を頂き、学生派遣のリピーターが増えているのだと考えている。
もちろん、一定の定石や公式はあり、それは必須だが、それすらも、暗記でなく、自身で生み出すのが教育効果は大きい。ある特殊な条件では、解はあるが、実社会では、一般解などがあり、勝利の方程式を当てはめて、うまくいく場合などレアで、自身で悩み、前提条件も変わった中での特別解しかないだろう。それゆえ、自身で問をたて、仮説検証、提案、実証できる能力をつけることこそ不可欠だ。
MOTに来る社会人学生は、当然、実社会には正解等はない、というくらいは十分、分かっており、その上で、MOTのポリシーを理解して入学していると思っていたが、全員がそうでもないようだ。意外と、多くのMBA同様に、これまでの受験勉強と同様、勝利の方程式があり、それを丸暗記し、当て嵌めれば、正解が出ると信じている者が多いようだ。
そればかりか、正解など無いというのが常識だろうと思う「倫理」でさえも、正解があり、それを求める方が多いことにショックを受けた。