2023年展望~機の年、機会と危機、そして転機

 ロシアのウクライナ戦争も終わらず、コロナも再拡大、新年早々、北朝鮮はミサイル発射だ。かつて、withコロナを新常態と言ったが、加えて、戦争も新常態、さらにモノ不足も新常態となりつつある。昨年は、列島改造論、沖縄返還、日中国交正常化が50年、そこもヒントかと思ったが、それを超え、「戦前」が未来を予想するヒントになりつつある。過去に学んでも仕方ないと言う人もいる。もちろん、未来志向は必須であり、SF的な妄想力も必要だ。しかし、人間が人間である限り、歴史に学ぶことは重要だ。

さて、2023年は、日本の産業にとって「機会」と「危機」の両方に直面する転機、分水嶺の年となる。ピンチをチャンスとするか、巡ってきた最後で最大ともいうべきチャンスを捉え生かせるか、それは同時に、日本が二流国から三流国に転落するかどうかも決めるだろう。

 

2022年は、2021年頃より提言してきた、ファーウェイ対抗の米と連携した半官半民の研究プラットフォーマ、交通網ではなく、情報通信網で日本列島をデジタルで改造するといった「デジタル列島進化論」の具体的な政策が政府でも動き出した。政府はデータセンター投資を進め、半導体では、LSTCRapidusを設立したが、まさに米と連携した半官半民の研究開発プラットフォーマである。