水平分業国家である台湾を水平分業で考察

習近平政権の中国が、2025年±2年で侵攻するという地政学リスクに直面する台湾という「国」について考察してみる。90年代前半に半導体やディスプレイのリサーチやコンサルで、台湾を訪問して以来、この国の魅力には取りつかれている。人や文化も含め、最も大好きな場所だ。Acerからはじまり、TSMCUMCはもちろん、AUO、鴻海、PSC等々、アナリスト時代、ヘッジファンド時代、毎年、毎月近く訪問し、多様でユニークなビジネスモデルを持つ企業をリサーチするのが楽しみだった。国としての、大きなイノベーションは、水平分業であり、世界のサプライチェーンやビジネスモデルをも変貌させた。このイノベーティブな国は、日本と米国そして中国の良いところ取りをしており、国とは、産業政策、エコシステム、ビジネスモデルをとは等の思考の機会を与えてくれる。

 この国の本質と地政学リスクを考えるため、台湾得意の水平分業思考で分析を試みる。国は、もちろん、地理的条件の上で、他国との関係や気候条件で、国土や人々が影響を受け、そこに歴史や文化さらには、産業が形成される。これは、本来は、垂直統合であり、切っても切れないものだ。そこを敢えて、レイヤに分けて、関係諸国は何が欲しいのか考察した。