雇用と人口問題と製造業

デジタル列島改造論など今後の日本を考える場合、製造業や半導体に否定的悲観的な論者に欠けているのは、雇用問題である。

 マクロ統計では、コロナ禍でも失業率は2.6%であり、リーマン時の5.5%や、米は二桁近かったのに対し、良好だ。労働力調査(基本集計)2022年(令和4年)平均結果の要約、概要、統計表等 (stat.go.jp)

さらに、IT企業では人出不足も続いている。インフレもあり、賃上げもある。他方で、野口悠紀雄氏によれば、200万人以上の雇用調整助成金による休業者もあり、実態は悪いとの指摘もある。働けるはずの200万人が働いていない日本経済の人手不足を悪化させる「雇用調整助成金」という大問題 企業と労働者が補助金にしがみついている | PRESIDENT Online(プレジデントオンライン)

 

 実際には非正規雇用も増え、引き籠り問題もある。海外に職を求めて、教師やサラリーマンが出かせぎをしているとの報道もある。賃金では、既に韓国や台湾以下だ。少子高齢化と国内企業競争力低下もあり、将来への不安も大きい。おそらくは、現在、日本は、人手不足と失業あるいは、需給のミスマッチが混在している。