2023年3月10日 オープン/クローズとデータ/アルゴリズム

オープン/クローズ戦略は、「製品やシステムあるいはサービスを、『他社に公開するオープン領域』と『秘匿して利益の源泉にするクローズ領域』とにわけ、2つがエコシステムとして共存する仕組みを作る戦略」であり、小川紘一先生が第一人者として有名であり多くの研究があるが、一般的には、知財の観点が強いようだ。また、この概念が普及する中で、解釈により、特許出願をするかしない(ブラックボックス化)か、特許出願をするが実施許諾をするかしないかという、二つの階層があり、立場で異なる場合もあるようだ。いずれにせよ、真髄は、インテルやアップルが得意だが、技術を、利益最大化のため、オープンにして、スケールすることころと、クローズにして市場を支配し、利益を維持するところを分ける、そういう業界構造の設計をすることが重要であろう。

その意味で、狭義の「オープン/クローズ」戦略とは、異なるかも知れないが、技術であれ、ノウハウであれ、アルゴリズムとデータに分けるパターンも増えているのではないか。通常は、アルゴリズムを隠して(これをオープン/クローズの対象にする)、データはオープンというか、囲わない(囲えない)。しかし、AI、機械学習の登場により、データの重要性が増してきた。