台湾有事TSMCだけでなくOSATやEMSも

 TSMCの熊本誘致の背景には、コロナ禍対応や米中対立による半導体不足から、台湾有事など国家安全保障視点も含めたサプライチェーンの変革がある。また、半導体の貿易赤字削減(先端ロジックは輸入)の視点もあろう。しかし、TSMCなどのファウンドリだけでは、前工程だけであり、後工程やEMSが無ければ、サプライチェーンは乱れたままだし、輸入になる。短TATを実現するにも、不十分である。

 ファウンドリは、TSMCを中心に、台湾のシェアは60%だが、それ同様か、それ以上に、OSATEMSでも、台湾企業に依存している。OSATでは、ASEがトップ。EMSでは、鴻海が覇者である。