日本は輸出立国か金融立国か

デジタル列島進化論でも書いたが、日本は、二流国から転落しつつある中で、米中摩擦、サプライチェーン混乱、円安、インフレなど、50年ぶりの機会にモノ作り回帰で輸出立国を目指すべきだ。もちろん、かつてと異なり、デジタルで強化し、カーボンニュートラル視点で、地産地消とのバランスも必要である。

 他方、政府は、資産運用立国を掲げ、1115日には、「新しい資本主義実現会議」で資産運用立国の実現に関する分科会を開いた。企業年金の実績開示、結論25年にも 新資本主義会議 - 日本経済新聞 (nikkei.com)

 日経新聞でも特集を掲げ、レオスの藤野氏はじめ多くの識者が素晴らしいコメントを残し、非効率な慣習の問題や守り一辺倒の運用など課題を示している。日本を「投資される国」に 27年遅れのビッグバンへ - 日本経済新聞 (nikkei.com)まことにその通りだが、日本株運用のヘッジファンド(金融庁認可一任勘定免許)10年経験した中では、記者の誤解か不明だが、事実誤認もあった。金融資産2000兆円の活用、投資の呼び込みはわかるが、どうもチグハグ感があり、役所もマスコミも、半導体やデジタルに負けるなと、あちらこちらで「立国」乱立感がする。

資産運用立国へ意気込み先行 岸田文雄首相登壇5回、決定打乏しく - 日本経済新聞 (nikkei.com)

金融立国、諦めますか? 家計2000兆円じわり国外流出 - 日本経済新聞 (nikkei.com)

 世界を見渡し、歴史を振り返った場合、輸出立国と金融立国は成り立つのか。発展途上国は成長の過程で農業からモノ作りの輸出立国に至るが、その後は様々だ。