シェア代替を決めるFoMコスト倍率則

 これまで、色々な立場で市場予測を仕事にしてきたが、特にアナリスト時代は、ロジックを世界の一流機関投資家から詰められる。また、大企業の新規事業、ベンチャーも含め、様々な各社の経営企画と中期計画策定の相談の中で、意見交換もしてきたが、その妥当性を問われる。これまで、液晶ディスプレイ、フラッシュメモリなど新技術新市場の予測をしてきたが、その過程で、普遍的ともいえる理論的枠組みも編み出した。経営重心やR&Dに関して、その適性水準やポートフォリオもそうだ。ここでは新しい技術が登場した際の市場規模予測に関するアプローチについて紹介したい。

 

 新技術新製品が登場する際に全く新たな市場創出というのはなく、多くの場合、何か代替される旧技術旧製品がある。フラッシュメモリと磁気ディスク(FDDHDD)TFT液晶ディスプレイとブラウン管、などは典型的な例である。ある意味、馬車とクルマ、紙芝居とTVし、白黒TVとカラーTV、また、DRAMでの各世代の入れ替わりもある。新技術に多くのメリットがあれば、値段が同じになれば、入れ替わる筈だ。もちろん、規制、慣れ親しみ、メリット訴求のタイムラグ、などもあり、B2CB2BB2Gでも事情は異なる。技術指標が重視される防衛やB2GB2Bでの部品や材料では、値段が同じなら代替され易い。もちろん、メンテナンスや品質への要求程度もあり、業界の意向や各社の戦略も影響する。この話題は、狩野モデルや価値転換モデルの話題になる(これも研究対象としてきた)