経営者~成長し続ける経営者と退化する経営者を分けるもの

実務でも経営アカデミアでも経営者論は大きなテーマである。同様にMOTでもCTOやイノベーターのあり方も研究対象になる。金融や資産運用論でもファンドマネージャーのパフォーマンスが議論になる。こうした、いわゆる高度人材についての研究は、一定期間の何らかのパフォーマンスを、複数をケースにすることが通例である。かつて名著「ウォール街のランダムウォーカー」ではプロファンドマネージャー達と指数を比べてプロが勝てないことを示して話題をよんだ。しかし重要な前提はファンドマネージャーが不変であり生身の人間であることを無視している。自身が10年のパフォーマンスで最初の数年は学習であり最後の数年は心身疲れ果て損を出さない事で必死だった。つまり、上記の研究は、経営者であれ、イノベーターであれ、ファンドマネージャーであれ、彼等彼女等が不変だという前提を置いていることに致命的な問題があるように思う。経済学でも人間を効率的な存在で、それ故に成長も退化もしないが、実際には変わるのである。アナリストだった故に若い頃から多くの経営者と会って議論する機会が多かったが、経営者も、それが60歳でも70歳以上でも、成長するしもちろん退化もする。カリスマ経営者やプロ経営者について議論するが同様である。政治家などは劣化が少ない仕事かもしれない。