29日 5月 2026
 2020年頃から始まった半デジ政策も5年を過ぎ、折り返し点であり総括も必要だ。元々、半デジ政策が対象としていたのは、先端ロジックである。これはステップ1がTSMCの熊本誘致(JASM)、ステップ2がラピダス、ステップ3がIOWNに代表される光電融合であることからも分り、これは国家安全保障とサプライチェーンから先端ロジックがミッシングリンクになるからである。その後、対象は、産業界とのコミュニケーションや、チップレット等や生成AI登場もあり、バリューチェーンでは後工程、デバイスでは、メモリ、アナログパワー、レガシーロジックまで、更に装置や材料メーカーや関連する部素材まで広がっている。さらに、将来のユーザーや新産業育成など下流まで広がっており、高く評価できる。
24日 5月 2026
政府の半導体プロジェクトについて、技術のソースと出口・実装先という観点で整理した。多くはNEDOを通じて実施され、JASMのように、サプライチェーンを重視、必ずしも研究開発が伴わないものもある。...
24日 5月 2026
昨年、今年と立命館MBAで、半導体デジタル産業論(3-4限×7回)を担当した。社会人だけでなく、ストレートマスターもいる。日本人だけでなく、中国、台湾、インドも人もいる。中身は、半デジ会議、JEITA半導体部会、NEDOプロジェクトの公開資料を課題に与え、それを通して、半導体産業や政策を理解してもらうというもので、最終回は日本の半導体政策にポジティブになったか否か、半導体産業への理解度が高まったかをホワイトボードに記してもらう。
16日 5月 2026
 ニデックの不正会計や品質不適切行為に関して様々な議論が起きている。マスコミも有識者も会社側の説明会もガバナンス問題にしている。簡単に言えば永守氏一人に責任を押し付けて、そうしたガバナンス体制や企業風土が悪かったという表面上の理由いわば新因に終わっている。これは、東芝問題で西田さんと企業文化のせいにし、敗戦を軍部と東条英機やナチスとヒットラーのせいにするのと同様であり、その真因や深因、すなわち何故トップダウン上意下達だったのか等ついては言及していない。トップダウンやハードワークの文化が問題ならNVIDIAやアップル等、ソフトバンクもそうでああるが、実態や中身は別にして、うまく言っているのである。  一つの真因はポートフォリオ問題である。リソースや文化や制度の適合性を無視して、どんどん、事業領域を広げたことが大きい。経営重心分析でわかるように、経営重心は右上から左下へ、事業の広さも拡大している。ニデックはもともとHDD向けモータという電子部品の領域であり、ビジネスサイクルが早くボリュームが大きくトップダウンが必要で、QCDでいえば、CやDである。これが、車向けになると、文化や体制は異なり、QCDならQが重要になる。企業文化と事業領域は相互に因果が絡み自己整合的に適合し進化する。事業領域が異なれば文化も体制も異なる。
16日 5月 2026
 5月15日に東芝とキオクシアの決算が発表された。売上高は2.3兆円、Non-GAAPの営業利益は8762億円(Opm37%)、4Qだけで約6000億円(Opm60%)、2026年度1Qガイダンスは売上高1.75兆円、営業利益1.3兆円(Opm74%)、2026~27年も需給バランスがタイトになる見通しで需給バランスを反映した価格推移を見込む。市場は10%台後半のビット成長だが、北上工場を中心にクリーンルーム空きがあり、市場成長率を若干上回るペースで生産ビットが出るようだ。すなわち、1Qの4倍の業績もあり得るため、年間では、27年にかけ、売上高8兆円、営業利益6兆円、当期利益4兆円もおかしな額でない。PER25倍なら時価総額100兆円であり、既に国内4位がトヨタを超えトップとなる可能性も否定できない。
13日 5月 2026
 多人数の学生のレポートを一気にAIが評価できるか試してみたが結果は散々だった。135人分10万字以上を統合したが、同じテーマならまだしも、自由に複数のテーマを選ばせると、名前と内容を取り違え、タイトルがあるのに、テーマを間違える等が多い。そのため、チェックにかえって時間がかかる。また、全般的に最大公約数的抽象的一般的な、言わば、いかにもAIが書きそうな優等生的なレポートを好み、個性的な工夫があるものを嫌う。ユニークな素晴らしい事例ほど、過去の文献にないため評価できないようだ。このため、B+やA-くらいが多く、S評価は全くない。また、理解としては、少しズレているが、却って、それが本質を突くような論考をするものも除外され逆評価である。いわば社会主義全体主義的な模範答案のみ高く評価するイメージだ。 さらに、図表は全く無視するし、字面や見栄えも考慮しない。確かに文章の流れだけである。こちらが丁寧に壁打ち、何度も学習、啓蒙。洗脳をすると、次第に「理解」が深まるようで、こちらの評価と近くなる場合もある。
09日 5月 2026
 半導体産業だけに限らないがSTEMなど理工系人材の重要性は大きいことは疑いないだろう。しかし、日本では海外に比べ大学の定員が文系に偏っていた。それが、今になって、政府でもようやく定員是正を始めたところだ。JEITA半導体部会の報告でも、半導体人材不足を訴え、女性活用、小学校からの教育での啓蒙、海外人材の活動が不可欠である。比率でいえば、海外30-40%に対し、20%というが、実際は実数字を見なければならない。そこでは、日本は理工系20万人、STEM60万人に対し、中国やインドはそれぞれ、200万人。1000万人と桁違いである。中国やインドのこうした人材は米に渡り、半導体やGAFAMのトップ層で大きくイノベーションに貢献している。少子高齢化の中で数十万の分母から半導体への導入を議論するより、この大きな分母は重要かもしれない。
09日 5月 2026
 政府が文系学部定員を減らす方針や、今後、理系人材は不足、文系は過剰などの予測もある中で、文系の学者や評論家から「反論」も出ている。AI時代こそ、文系学問分野である人文知が必要というものである。人文知は武器になる (文春新書 1529) | 山口 周, 深井 龍之介 |本 | 通販 | Amazon...
08日 5月 2026
 社会を変えるほどの革新こそが本来のイノベーションであるが、既に今ある社会構造が既存のルールや文化で、雁字搦めなっており、そこを壊すのが至難の技である。憲法改正から条例、その他様々なレベルで、役所が仕切っており、場合によっては、既に根拠がなく、単に前例という中で、現場の担当者が面倒臭いだけという場合がある。...
07日 5月 2026
2000年頃、連結会計制度移行の際に起こったのが総合電機などの年金債務問題であった。今後、国内の大学でも同様の問題がじわじわと起きてくると思う。いま、大学は少子化やインフレもあり、財政的に楽ではない。そもそも、企業であれば、成長のために、様々な資金調達が可能であるが、大学、特に国立大学は様々な制限があり、収入は学費や寄付以外は文科省からの補助金が多い。その中で、卓越大学制度は注目されるが特別な文科省からのサポートといえる。他方、2022年に東大が行った東大債の発行は、従来とは異なるアプローチであり、画期的だが、諸刃の剣と言えるが、GX債券も含めて、パンドラの箱を開けてしまった以上、覚悟を決めて進むしかない。私学では理科大などはTUSIM社による運用の事例や、海外では米でも台湾でも多様な資金調達制度があり、その中で成長している中で、世界で勝つには、資金調達に制限があり規制があれば、国立大学は難しい。

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